河野義行氏に萌え

「処罰感情が湧かない」という話を「罪を憎んで人を憎まず」的な物語に進めず、「日々の生活には直接関係がないから」と言い切り、松本氏への言葉を強いて問われると「教団の危険性を減じ社会とのデタントを進めるのに役立つから棄教宣言をすべき」とアドバイスし、マスコミに対しては「速報性から正確性へより比重を向ければ」と一般論として語り、あまつさえ警察に対してはその「一定の増員の必要性」を説く(しかも「犯罪の増加」から直接に結論づけるのでなく、「警察官の超過労働」の問題をブリッジに挟む論旨の進め方がcool)など、望ましきと思われる方向に物事が僅かでも進むよう「効果」のみに議論を集中させる、その徹底的な「リアリスト」としての姿勢に(必ずしも論旨の方向に全面賛成というわけではないけれど)。インタヴュアーである筑紫氏の期待がことごとく絶妙に脱臼させられていたようで、なんとも小気味良く映る(筑紫氏が嫌いというわけではないけれど)。